亜硝酸リチウムを用いた
コンクリート補修技術リハビリ工法
塩害、中性化、ASR(アルカリシリカ反応)によって劣化したコンクリート構造物を補修するためのリハビリ工法は、再劣化防止までをカバーする工法です。橋脚、橋桁、床版、トンネルなどのコンクリート構造物の将来のメンテナンス計画を考慮して工法を選択、施工します。
コンクリートメンテナンス協会会員の株式会社アクアにご相談ください。

リハビリ工法とは
「リハビリ工法」は、塩害・中性化・ASR(アルカリシリカ反応)によって劣化したコンクリート構造物の亜硝酸リチウムを用いた補修技術の総称で、6種類の工法があり、劣化状況に応じて選択できます。それぞれの補修工法(圧入工法、ひび割れ注入工法、断面修復工法、表面保護工法)に適した亜硝酸リチウムを使用して構造物の劣化機構の程度や部位、規模などによって使い分けます。

リハビリ工法の特徴
亜硝酸リチウムを用いることで、塩害・中性化だけでなく、ASR(アルカリシリカ反応)にも対応する画期的な工法です。表面を覆って外的な劣化要因を防ぐだけの補修・予防対策とは異なり、内側の化学反応による劣化要因からもコンクリート構造物を守ります。
コンクリート構造物の劣化要因と
亜硝酸リチウムの役割
コンクリート中は高アルカリであるため、鉄筋の周りに不導体被膜ができて腐食することはありませんが以下のような要因でPHバランスが崩れると劣化が起こります。
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劣化要因
塩害
一定以上の塩化物イオンがコンクリート中に入ると、鉄筋の周りの不導体被膜が破壊され、コンクリート中の酸素と水分で鉄筋の腐食が開始します。
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劣化要因
中性化
高アルカリのコンクリートの中に空気中の二酸化炭素が侵入して中性化傾向になり、不導体被膜が破壊されて錆びてしまいます。
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対策
亜硝酸イオン
NO2–
不導体被膜の再生により
鉄筋腐食を抑制する亜硝酸リチウムの補修効果
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劣化要因
ASR(アルカリシリカ反応)
コンクリート中の反応性骨材の表面にアルカリシリカゲルが生成され、吸水膨張してひび割れが生じることで強度が落ちてしまいます。
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対策
リチウムイオン
Li+
アルカリシリカゲルを
非膨張化する亜硝酸リチウムの補修効果
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対策
亜硝酸イオン
NO2–
不導体被膜の再生により
鉄筋腐食を抑制する -
対策
リチウムイオン
Li+
アルカリシリカゲルを
非膨張化する
亜硝酸リチウムの補修効果
リハビリ工法の効果証明・認定
- 簡易型亜硝酸リチウム内部圧入工『リハビリカプセル工法』 NETIS:CG-120005-VR
- 断面修復工『リハビリ断面修復工法』 NETIS:CG-220003-A
- 表面含浸工『プロコンガードシステムS』 NETIS:CG-190024-A
塩害・中性化の補修工法選定フロー
塩害、中性化の補修工法を選定する際の重要な視点
- 塩化物イオン濃度が腐食発生限界を超えているか?
- すでにひび割れや浮き剥離などの変状が生じているか?(鉄筋腐食が発生しているか?
- 将来の維持管理シナリオは?(再劣化と再補修を繰り返すか、根本的な対策を講じるか)
上記視点を踏まえ、塩害・中性化で劣化したコンクリート構造物の補修工法選定フローを以下に示します。


ASRの補修工法選定フロー
ASRの補修工法を選定する際の重要な視点
- ASRの残存膨張性は?
- 将来の維持管理シナリオは?(再劣化と再補修を繰り返すか、根本的な対策を講じるか)
上記視点を踏まえ、ASRで劣化したコンクリート構造物の補修工法選定フローを以下に示します。

